ふぉっさ まぐお

山の地質

黒部峡谷はなぜ日本一深いのか——隆起と侵食、2つの力の競争が刻んだ深さ2,000mの谷

黒部峡谷の深さは最大約2,000mで日本一。立山連峰と後立山連峰という3,000m級の山並みの間を、黒部川が深く鋭く刻み込んでいます。なぜここまで深くなったのか。山の隆起と川の侵食という2つの力の競争から解説します。
山の地質

上高地はなぜ山奥なのに平らなのか——焼岳の火山群が川をせき止めて作った「湖の底」

標高1,500mの山奥に、なぜ上高地のような広く平らな土地があるのか。答えは約1万2千年前、焼岳火山群の噴火が梓川をせき止めて巨大な湖を作り、その湖が埋まった跡だからです。大正池・河童橋の風景を地質から読み解きます。
山の地質

磐梯山の地質——明治の噴火で峰がひとつ消え、裏磐梯の湖ができるまで

磐梯山は、1888年(明治21年)の水蒸気噴火で北側の峰「小磐梯」が崩れ落ち、その土砂が川をせき止めて檜原湖や五色沼をつくった火山です。八方台から登った山頂で見下ろした湖の写真と、標高データから起こした図解・地形図で、噴火前・噴火の瞬間・現在の3段階を追います。
山の地質

天空の湿原はなぜ山の上にできるのか——尾瀬・雲ノ平・天狗の庭、成り立ちの地質学

標高1,400mの尾瀬ヶ原、標高2,600mの雲ノ平、火打山の天狗の庭。山の上の湿原はどれも「火山が水をせき止めた場所」に「豪雪の水」と「泥炭」が積み重なってできています。1年に1mm弱しか成長しない湿原の成り立ちを、実際に歩いた写真で解説します。
山の地質

富士山が噴火したら何が起きるのか——318年前の宝永噴火とハザードマップの地質学

富士山最後の噴火・宝永噴火(1707年)では、江戸にも火山灰が積もり、噴火は2週間続きました。次に噴火したら何が起きるのか。降灰の記録値、2021年に改定されたハザードマップ、そして「なぜ富士山は必ずまた噴火するのか」を地質から解説します。
山の地質

十勝岳が噴火警戒レベル3に——規制は火口から3km、でも100年前は25km先で144人が亡くなった

十勝岳の噴火警戒レベルが9月12日に3へ引き上げられました。規制されるのは火口から3kmですが、100年前の噴火では25km先まで泥流が届き144人が亡くなっています。この差を生むのが雪です。気象庁の判定基準表には、十勝岳のレベル4の条件として「積雪期」と書かれています。
山の地質

日本最大のカルデラは屈斜路——阿蘇との違いと主要9カルデラの大きさを一覧で比較

日本最大のカルデラは熊本の阿蘇ではなく北海道の屈斜路カルデラです。屈斜路・支笏・洞爺・十和田・箱根・阿蘇・姶良・鬼界——日本の代表的なカルデラを大きさ・年代・現在の姿で一覧化し、実際に歩いたカルデラの風景とともに解説します。
装備・ギア

モンブランで誰もピッケルにリーシュを付けていなかった——調べたら、日本と欧州は違うものを議論していた

モンブランで見たのは、リーシュを付けずにピッケルを持つ登山者ばかりでした。日本では「必ず付ける」が常識です。この差を出典をたどって調べたところ、スイス山岳会が2014年に「外せ」と公式に書いていた一方で、日本の公的団体には着用の規定がなく、しかも両者が指している「リーシュ」が別物である可能性が見えてきました。
山の地質

プレートテクトニクスを深さで見る——地表から核まで6,371kmの断面

プレートの話はたいてい地図の上、つまり平面で進みます。けれど沈み込んだプレートの行方を知るには、縦方向の目盛りが要ります。マグマが生まれる深さ100km、プレートが滞留する660km、そして落ちた先の2,900km。掘っていないのになぜ中身が分かるのかも含めて、地表から核までを深さで追います。
山の地質

太平洋プレートとは何か——世界最大のプレートが日本海溝に沈み、東北の山々を作る

太平洋プレートは、世界最大の海のプレートです。年間約8cmで日本に近づき、日本海溝から沈み込んで蔵王や安達太良など東北の火山列を生み、2011年の巨大地震も起こしました。東北の山々の成り立ちをプレートの動きから解説します。