氷河

山の地質

雨が降っていないのに川があふれる——氷河湖決壊洪水(GLOF)とは何か

2026年8月26日、ネパール北部のラスワ郡で大規模な鉄砲水が発生しました。前日まで雨は降っていません。原因はまだ確定していませんが、疑われているのが氷河湖決壊洪水(GLOF)です。氷河の上に水がたまる仕組みから、なぜ天然のダムが一気に抜けるのかまで、自分が歩いたゴジュンバ氷河の写真とあわせて解説します。
山の地質

森林限界はなぜ2,500mなのか——木が生きられる高さを決めているのは気温だけではない

森林限界は高い木が育たなくなる標高の境界線で、本州中部で約2,500m、利尻島では約500mです。チベットでは4,900mまで木が生えるのに日本の線が低いのはなぜか。雪と風、そして氷期に1,500m下がっていた「動く線」の話を地学的に解説します。
登山記録

白馬大雪渓から不帰キレットへ——雪の上を4時間歩いた翌日、岩だけの世界にいた縦走記録

日本最大の雪渓を登り、稜線でテントを張り、翌朝は日本三大キレットの岩場へ。夏の白馬岳〜不帰キレット〜唐松岳縦走の記録です。大雪渓の割れ目が教えてくれる雪渓と氷河の違い、この稜線の東側に隠れている「本物の氷河」の話とあわせてどうぞ。
登山記録

娘と登る立山・雄山3,003m——半日で「3つの地球の力」に出会える最高の初アルプス

小学生の娘と、紅葉最盛期の立山・雄山(3,003m)に登った記録です。室堂から半日で3,000m峰に立てるだけでなく、噴気を上げる地獄谷、氷河が削った山崎カール、みくりが池と、火山・氷河・隆起という3つの地球の力を一度に体験できる、初めてのアルプスに最高の山でした。
山の地質

氷河期はなぜ来るのか——地球の3つの「ゆらぎ」が刻む10万年のリズム(ミランコビッチサイクル)

氷河期の拍子を刻んでいるのは、地球の軌道のゆがみ・地軸の傾き・首振り運動という3つの「ゆらぎ」です。深海の泥に残された実データから謎解きの順番で、ミランコビッチサイクルをわかりやすく解説します。
山の地質

山の時間は「桁」で読む——千年・万年・億年がごちゃまぜになる人のための地質時間入門

1万年前と1億年前、どちらも「大昔」に聞こえますが、実は1万倍違います。地質の時間は数字の大きさではなく「桁」で読むと一気に整理できます。百年から億年まで、桁ごとに「その桁でしか起こらないこと」を山の実例で解説します。
山の地質

四姑娘山の地質:インド大陸衝突がつくった6250mの壁、龍門山断層帯を歩く

四川省の四姑娘山(6250m)は、インド大陸とユーラシア大陸の衝突がつくり出したチベット高原東縁に立つ。龍門山断層帯が刻む急峻な地形と、現在も続く地殻変動の証拠を地学の視点で読み解く。
山の地質

日本に氷河はいくつある?——北アルプスに現存する10の氷河をすべて解説

日本に現存する氷河は、2026年時点で10。すべて北アルプス北部に集中しています。氷河と雪渓の違い、10の氷河の一覧と規模、なぜ低緯度の日本に氷河が残れるのかを、現地に通った体験とともに解説します。
登山記録

テンボチェ僧院と標高3,800mの大地 — ヒマラヤの地形が育んだクンブの暮らし

標高3,800mに建つテンボチェ僧院、すり鉢状のナムチェバザール。ヒマラヤの造山運動と氷河が刻んだU字谷の地形が、クンブ地方の暮らしと文化をどう形づくったかを解説します。
登山記録

カクネ里雪渓に恋して——三度の冬、氷河をひと目見るために遠見尾根へ

カクネ里雪渓は、鹿島槍ヶ岳の北東に横たわる、長野県内で初めて氷河と認められた雪渓です。登山道もない谷の奥で静かに光る氷を、ひと目見るためだけに真冬の遠見尾根へ三度通った個人的な記録。なぜ氷河がここに残るのか、なぜ何度も通ってしまうのかを綴ります。